韓国店ってなんでステンレス製お茶碗なの?おかわりは?
韓国の食堂には高級の店を除くとほとんどの店でステンレス製の茶碗にご飯をくれます。また、その大きさがほとんど同じくらいです。子供の頃からずっとそうだったので特に意識したことはなかったですが、日本人の夫にはそれが不思議だったみたいです。
ちなみに家庭ではステンレス製の茶碗ではなく日本と同じような素材の茶碗を使います。😊

コンギッパプ(공기밥)意味?お変わりは?
*공기밥は間違いで、공깃밥があってますが店のメニューには공기밥の方が書いてるところが多いので、旅行行ったときに参考してください。
店でご飯を頼む時は「コンギッパプハナジュセヨ(ご飯1つください)」と言います。コンギッパプは「空器(コンギ)+パプ」のことで、韓国ではご飯を数える時に単位として空器を使います。お店ではコンギッパプは1つのメニューとして使ってます。
韓国のほとんどの店ではコンギッパプは1,000ウォンくらいで、無料のお変わりはないです。また注文するしかないです。(おかずはお変わりできるのが多いのに米だけお変わりできないのはなんででしょう…。もちろん、少ないがお変わりある店もたまにあります。)日本によくある大盛、特盛もないです。私の基準では「小盛」しかないです。
昔はすき間がないようにいっぱい入れてくれたのに、今は米と米の間が見え見えです。😱
韓国のご飯とステンレス製茶碗
下の写真は韓定食、クッパ、焼肉店などの写真です。メニュー、おかずの皿は違っても同じようなステンレス製の茶碗を使ってるのが分かります。
メニューパン.com 朝鮮日報 オーマイニュース ストレートニュース
ステンレス製茶碗の理由
ステンレス製の茶碗が広がったのは韓国の60-70年代食糧不足が原因です。食べ物、米が足りなかったので政府が茶碗を量を制限する手段として活用しました。1973年に大統領が任命したソウル市では「土鍋の代わりにステンレス製茶碗を使おう!」を言い出して、ステンレス製茶碗の大きさも直径11.5cm、高さ 7.5cmにすることを提案しました。
強制ではなかったため、守る店が少なかったです。それで中央政府から1974年12月からお店で土鍋ご飯を禁止してステンレス製茶碗にだけご飯を入れるように行政命令を出しました。
その後1976年6月ソウル市ではステンレス製茶碗を義務化して7月から守るようにしました。直径10.5cm、高さ6cmで茶碗の4/5くらいまで入れることにしました。
違反すると1回で1ヵ月営業停止、2回で許可取り消しで、かなり強かったです。81年にはステンレス製茶碗の大きさを全国的に拡大してそれが今まで続いてます。
事実を調べるまでステンレス製が衛生的で割れないので便利だから使ってると思いました。また、お店でご飯を頼むと大きい炊飯器や保温庫の中からご飯が入ってるステンレス製茶碗を出してそのまま持って来てくれたので、蓋を使ってるからこの茶碗を使ってると思ったこともあります。
写真:キャロットマーケット 写真:GMK
最近の事情
最近の韓国の店では76年代の大きさを使ってるのが多いですが、直径9.5cm、高さ5.5cmの茶碗を使ってるところも増えってるらしいです。2000年代にダイエットには炭水化物を減らした方が良いと言われて2012年からもっと小さい茶碗を作ってるせいです。
私は昔からなぜかご飯1つを全部食べると太る気がしていつも弟と「はんぶんこしよう」と言ってから注文しました。それが半分では足りなくなってまた注文したことも何回もありました。入ってるご飯が少ないだけではなくて茶碗自体が小さくなったのは今回知りました。😅
まとめ
韓国の店でステンレス製茶碗が多いのは政府から義務化したからです。人口はどんどん増えてるのに食糧が足りないので、ご飯の量を制限する道具として活用した結果です。今は米の消費量が減って過剰生産を心配する時代なのに韓国の1960年代には500~600gくらいの量が入る茶碗を使ったらしいです。(すき家の並盛のご飯の量が250gなのを考えたらけっこう多い量です。)
もう特別なことがない限り制限することはなくなりましたが、日本にある韓国の店でもステンレス製茶碗を使ってるくらいステンレス製茶碗は韓国の特徴の一つになった気がします。
*本「韓国人は何でこう食べる?」参考